任侠ファンタジー(?)小説『光と笑顔の新たな世界』 外伝
〜任侠に絆されて〜


第三部 『心の失調編』
第九話 心の動き

小島家・キッチン。
小島家の地下室で過ごす桂守が、珍しく早起きをし、朝食の用意をしていた。美穂が眠たそうな目をこすりながら、キッチンへ入ってきた。

「おはようございます」
「………って、桂守さん、どうされたんですかっ!! それは、私がぁ」
「昨日のことで、お疲れかと思いまして。それに夜も遅かったでしょう?」
「仕事だから、大丈夫です。代わります!!」
「いいえ、私が」
「私が」
「私です」
「駄目ですよ!!」
「……って、お袋も桂守さんも…親父に内緒ですか?」

こちらも珍しく早起きをした栄三が、キッチンへやって来た。そこで、朝食を作ろうと、もみ合っている美穂と桂守の姿を見て、そう言った。
二人は、端から見たら、じゃれ合っているようにしか見えない…。
お互い顔を見合わせて、慌てたように離れていた。

「私が作りますから。お袋も桂守さんもお疲れでしょう?」
「そう言う栄三さんこそ、先程帰られたところのはずですよ」
「……って、栄三ぅ〜あんた、まぁた朝帰りかっ!」
「いいだろぉ。そういう年頃なんだからさ」

そう言う口調こそ、そこらの悪ガキ…。

「それより、桂守さん、どうされたんですか。珍しいですね」
「明け方まで、調べ物をしていたので、その勢いが余った…と
 いうところですね」
「お疲れ様です」
「栄三ぅ、あんたねぇ。朝帰りをする歳じゃないでしょぉ。
 門限決めますからね。日付が変わる前に帰ってくること。
 守れないなら、もう、家に入れません!」
「いいよ、別に」

冷たく応える栄三は、桂守の代わりに朝食を作り始めた。
呆れる美穂。
そんな美穂に、目で言葉を投げかける桂守。

後は私が。
お願いします。

美穂は、キッチンを静かに出て行った。

「美穂さんに対する応え。もしかして、栄三さん、すでに…?」

桂守は、小指を立てていた。

「まぁ、そんなところですね」
「ちゃんと使う事」
「ご安心を。…ところで、親父は?」
「本部ですよ。四代目が風邪なので、その代理ですね。
 そのまま稽古に入るそうで、昨夜は帰っておられません」
「そっか。それでね、例のん。調べておいたから。後で持って行く」
「いつもありがとうございます」
「お任せあれぇ。健は?」
「寝てますよ。昨夜も資料室で楽しいコントをして下さいました。
 あいつらも、楽しみが増えて喜んでますよ」
「本気だからねぇ、健は」
「お笑いの世界…ですか。栄三さんは?」
「俺? お笑いは興味ないよ」
「いいえ。将来の事です」
「……なぁんも考えてない。でも、親父の跡だけは継ぎたくないな」
「そう言いながらも私達の仕事を支えて下さるんですから。
 本当に、小島家のみなさんには、頭が上がりません。感謝してます」
「私達の方が、お世話になっているようなもんですよ」

栄三は、桂守を見上げ、そして、微笑んでいた。

「朝帰りは、もう少し大人になってからにしてくださいね」
「もう大人だけどなぁ。…あっ、そうだ。もっと喜ぶテクニック知ってる?」
「仕方ありませんね。後程、本をお貸し致しましょう」
「………そんな本まで置いてるんだ…あの資料室…」
「えぇ。そちら関係の物だけは、焼けずに残っていましたからね」
「そりゃぁ、大切に隠してたらねぇ」
「そうですね…」

栄三と桂守は、お互い顔を見合わせて、笑い出す。

二人の様子を廊下で伺っていた美穂。

ったく、知らないうちに、大人になるんだなぁ、男の子って。

優しい微笑みを浮かべ、健の部屋へと向かって階段を昇っていった。




阿山組本部・慶造の部屋。
勢い良くドアが開いた。

「やっほぉん、四代目……いねぇ…」

隆栄だった。徹夜明けにも関わらず、いつも以上に元気な隆栄は、慶造の様子を気にして、朝早めに顔を出したのだが…。

「ったく、何処に行ったんだよ…」

廊下の窓から、縁側を覗き込む。そこに慶造の姿があった。
隆栄は、歩き出す。


縁側に腰を掛け、庭を見つめている慶造。

「病み上がりが、こぉんなとこで何してる? 悪化させたいんか?」

その声に振り返る慶造。その口には煙草がくわえられていた。

「早起きだな」

くわえ煙草のまま、声を掛ける慶造。

「徹夜、お疲れさん…と言えんか?」
「言えんな」
「はいはい。そうだと思った」
「思ったなら、言うな」
「すみませんね。…で、どうだよ」
「だいぶ、まし…」

慶造の額に手を当てる隆栄。

「まだ、高いぞ」
「そうだろうな。…ほら」

慶造は、隆栄に煙草を勧める。慣れた手つきで煙草を受け取り、火を付ける隆栄は、吐き出した煙に目を細めながら、慶造に語り出した。

「明後日だぞ。それまでに治せるんか?」
「治ってなくても行くよ」
「それにしても、あれだよな。向こうから言ってくるとは不思議だな」

隆栄は、慶造の隣に座り込み、自分の上着を慶造の肩に掛けた。

「何か仕掛けてるだろうな」

慶造が言った。

「数…増やすか?」
「いいや、それは、万が一のことを考えると、厄介だから、少人数だ」
「選んでおくよ」
「よろしくな…」

慶造は、ゆっくりと煙を吐き出した。立ち上る煙を目で追う慶造。

「それで、おしまいな。風邪には一番悪いからな」
「解ってる」
「それ、終えたら今日も寝ておけ。俺がしておくから」
「……心配だな…」
「俺は、阿山の方が心配だ」
「……ありがとな」
「……………大丈夫か?」
「あん?」
「お礼言ってるぞ」
「最初で最後だな」
「さよですか…。そろそろ、姐さんと慶人くんが起きる時間だぞ。
 部屋に戻っておかないと、姐さんに怒られるぞ」
「もう少し大丈夫だって。……なぁ、小島」
「ん?」
「慶人…剛一くんに勉強を教えてもらってると言ってるけどさ…。
 他に何かしてないか? 悪い遊びとかさ…」
「心配か?」
「剛一くんたちと一緒だから、危険なことや悪い遊びは無いと思うけどな、
 ちさとが気にしてるんだよ。服で隠れる所を怪我してるって。もしかしたら
 学校で苛められてるんじゃないか…って。…極道の息子ってことで…」

慶造の言葉に、隆栄は、フッと笑い、そして、優しく応える。

「それは無いさ…」

慶人の想いを知っている隆栄は、携帯灰皿で煙草をもみ消し、慶造のくわえている物まで取り上げる。

「ほら、早く部屋に戻れ。猪熊にも言っておくから」
「すまんな…。明日までには、治すからさ」
「明日も一日寝ておけよ。準備はしておく」
「あぁ。じゃぁ、よろしくな…」

そう言って立ち上がり、慶造は部屋へ向かって行く。

「って、ほんとに大丈夫なのか?」

少しふらふらしている足取りを見て、隆栄が言った。慶造は、後ろ手を上げるだけで、廊下を曲がっていった。

「今日は、美穂は来ないんだからな…」

隆栄は、呆れたような表情をして、立ち上がり、時計で時間を確認する。

そろそろか。

隆栄の足は、隠し射撃場へと向かっていく。
廊下の突き当たりにある壁。その前に立った隆栄は、柱の一部を動かす。そして、そこに隠されているスイッチを押した。
目の前の壁が、静かに開き、更に道が続く。隆栄が一歩踏みだし、歩き出すと、壁が静かに降りた……。
奥から、銃声が微かに聞こえてくる。その音に耳を澄ませる隆栄。そして、射撃場の扉を開けた。



慶造は、ベッドに潜り込む。体を丸くして、眠りに就いた。
暫くして、部屋のドアが静かに開き、ちさとが、入ってきた。慶造が寝るベッドに近づき、様子を伺う。
寝息が聞こえていた。
ちさとは、そっと手を伸ばし、慶造の額に手を当てた。
まだ、熱い。

あなた…ゆっくり休んで下さい。

ちさとの手が、慶造の頭を優しく撫でていた。

「お袋……」

慶造の寝言に、ちさとは、優しく微笑んでいた。
まるで、母親のように……。




橋病院・手術室。
雅春のメスさばきは、目にも留まらぬ速さだった。見学に訪れている医学生達は、ただただ見とれているだけだった。しかし、まさだけは違っていた。雅春のメスさばきが目に留まっている。その華麗さに見とれていた。
雅春は、縫合に入る。そして、手術が終了した。

「術後の処置は、任せます」
「はっ。お疲れ様でした」

雅春は、医学生達と手術室を出て行った。


講義室。
先程の手術の様子を一つ一つ説明しながら、講義を始める雅春。医学生達は、細かい所まで講義する雅春に感心しているだけ。
しかし…。

「橋先生、質問です」
「原田君、どうぞ」
「その切り方ですが……」

雅春のメスさばきが目に留まっていた、まさ。切り方に疑問を抱いていた様子。
まさの質問内容に、医学生達は付いていけない……。
雅春は、まさの言葉に、とある事に気が付いた。

「原田君、その件に関しては後程、二人で話しましょう」
「…しかし…」
「一つ付け加えると、その切り方は、時間短縮出来ますが、
 出血が酷くなりますよ」
「!!!!」
「続けますよ。…そして、ここ…」

雅春の言葉に、まさは、それ以上、何も言わず、一点を見つめるだけだった。



雅春の事務室。
まさが、ソファに座って、お茶を一口飲んでいた。

「先日のお話…考えてくれましたか?」
「お断り…致します」

静かに応えるまさだった。

「それは、先程の方法が関わっていますか?」
「はい。…私には、まだまだ勉強が必要です。橋先生は、患者への
 負担が少なくなるようにと、出血を抑えるような方法を取られました。
 しかし、あの方法では、橋先生のような素早さを持っている腕なら
 容易いことでしょうが、まだ慣れていない者にとっては、
 時間が掛かると…そう思って、私は…。しかし、出血の事まで
 考えていませんでした」

まさは、雅春を見つめる。

「…暫く…時間を下さい。…三日…三日の間に、出血を抑え、そして
 如何に早く切り開けるのか…その方法を見つけてきます」
「見つけるって、原田君…どうするつもりですか? 実際に切り開かないと
 それは、解らないですよ?」

雅春の言葉に対して、まさは何も応えなかった。

奴で……。

まさは、お茶を飲み干した。

「………って、原田君、もしかして…」
「すみません。三日程、お休みいただけませんか?」
「何か遭ったのか?」
「何もございませんよ。…あっ、すみません。約束の時間が…」
「それを早く言いなさいっ!! じゃぁ、気を付けて」
「はい、ありがとうございます。その…宿題の応え、必ず見つけてきます」
「解りました。お任せしましょう」
「はい! では、失礼します」

まさは、笑顔で立ち上がり、そして、事務室を出て行った。
雅春は、まさが飲んでいた湯飲みを手に取る。そして、まさの言葉を想い出していた。

「三日で、一番良い方法を見つける…一体……」

まさか……な…。

ふと過ぎった考えを否定するかのように首を横に振る。そして、湯飲みを洗い、棚に片づけた時だった。
事務室のドアが開き、誰かが入ってきた。

「……ノックくらいしろ」
「いいだろがぁ」

春樹だった。まるで、自分の家のような感じでソファに腰を掛けた。

「いつものんな」
「………って、あのなぁ〜、茶くらい、茶店で飲め。…ってお前、
 仕事は? ………まさか、また…」
「派出所勤務最後の怪我ぁ〜」
「ということは、警視庁勤務になるのか?」

高級茶を煎れながら、雅春が尋ねる。

「あぁ。他の人より一足先に」
「ほんとに、特別待遇なんだなぁ、真北は。ほら、茶」
「サンキュー。………ぷはぁ、うまいな」
「…怪我は?」
「ん? あっ、そっか、ここ」

そう言って、上着を脱ぎ、袖を捲る。二の腕をすっぱりと切られていた。

「おぉ〜、綺麗な切り口だな。ぱっくりだ。これなら、跡は残らない」
「お前の縫合なら、傷跡は残らないだろ」
「まぁ、そうだな。…で、これからは、もっと増えるってことだな。
 いやぁ、毎日のように、真北に逢えると思うと、嬉しくなるよぉ」
「橋ぃ〜あのなぁ」
「そうなりそうだろ?」
「………まぁ、そうだな」
「って、ほんまかいっ!!」

そんな会話をしながら、雅春は、慣れた手つきで春樹の傷を縫合し、薬を塗った後、包帯を巻いていく。

「おしまい」
「ありがとな」
「新米刑事…か。…似合わねぇなぁ」
「ほっとけっ」
「暫くは安静だぞ」
「はいよ」
「酒は駄目」
「はぁ?」
「今日か明日くらい、送別会とかなんかあるだろ? だから」
「一滴も?」
「傷の治りが遅くなる」
「………解ったよ…」
「で、今日は、終わったんか?」
「いいや、これから」
「最後の日が夜勤かよ」
「そうなる。街の人にも挨拶しないとな。かなりお世話になったし、
 それに、優しくしてくれた…。何よりも、心を和ませてくれたし…」
「それで、夜勤にしたのか」
「あぁ。夜にしか逢えない奴らも居るからな」
「目一杯、お礼言っておけよ。あの事件があったにもかかわらず、
 お前を見る目は変わらなかったんだろう?」
「…そうだな…」

春樹は、あの日の事を思い出す。
芯の体を無茶苦茶にしたあの闘蛇組の組員に命を狙われた時に下した鉄拳…。
奴らを殺したいと思った日。
そして、この雅春からの言葉…。

「まぁ、これからは、お前の言葉を肝に銘じて、頑張るさ。
 じゃぁ、またなぁ」

春樹は、上着を羽織り、そして、事務室を出て行った。

「はぁあ。真北棚、作って正解だな…」

棚の前に立ち、中に収めているファイルを見つめる雅春だった。




猪熊家。
剛一達が、まだ学校に居る時間に、自宅に戻ってきた修司と三好。

「ったく、風邪がうつると厄介だからって、何もこんな時間に追い出さなくても」
「よろしいじゃありませんか。修司さんもお休みになっておられませんし。
 良い機会だと思いますよ」
「それでも、慶造が動きやすいようにしておくのが、俺の仕事だろ。
 こういう日だからこそ、しっかりとだな…」
「もう、帰ってきたんですから、仕事の事はお忘れください。あと一時間ほどで
 剛一さんたちも帰ってきますから」
「そうか。…それまで、俺は寝ておくよ」

ちょっぴり疲れたような口調の修司。

「お疲れなんでしたら、何も…」
「うるさぁい。お休み」

修司は、階段を上がっていく。その足取りこそ、本当に疲れていた。

「力の付くものにしましょうか」

三好は、冷蔵庫の食材を確認する。

「買い出しですか…。仕方ありませんね」

そう言って、三好は、買い物に出掛けていった。


修司は、部屋に入った途端、ベッドに倒れ込むように眠りに就いた。

俺も風邪か…?

温かい何かを感じながら、深く眠る修司だった。


三好が買い物から帰ってきた。どうやら、途中で剛一たちと出逢った様子。

「親父、寝てるんですね」
「いつも以上にお疲れのようでしたからね」
「それなら、夕食まで、静かにしておきます」
「早めに宿題と予習、復習をしておくこと」
「はい。心得てます」
「では、一時間後に」
「お願いします」

剛一達は、静かに二階の部屋へと上がっていく。三好はキッチンで夕食の準備を始めた。

剛一は、武史たちの勉強を見ながら、自分の宿題を終える。ちょうどその時、三好が呼びに来た。

「ご飯出来ましたよ」
「はぁい。じゃぁ、武史達は、下に。私は親父を起こして来ます」
「お願いします」

剛一は、修司の部屋へ向かっていく。
ノックをする。しかし、返事が無かった。剛一は、そっとドアを開け、部屋へ入っていく。
修司は、電気も付けずに、ベッドの上に寝転んでいた。

「親父ぃ、何も倒れ込むように……驚くじゃありませんか…」

剛一が、ベッドに近づき、修司の体に手を伸ばした時だった。

ガシュ!!!!!


武史達が食卓に着き、三好が箸を並べていたときだった。
二階での大きな物音に驚く。そして、一斉に上を見た。

「…何が…? …武史君達は、ここから動かないように」
「はい」

三好は、部屋を出て行った。それと同時に武史は、弟達を守る体勢に入る。

三好は、警戒しながら、階段を昇り、そして、剛一の部屋へと近づいていった。
再び激しい物音がする。

これは、ただごとでは…。

戦闘態勢に入りながら、三好は修司の部屋へと近づき、中を覗き込んだ。

「!!!!!! 修司さんっ!!!」

部屋では、驚く光景が…。
三好の言葉で、修司が目を開けた。

「剛一…」
「…お、お父さん……苦しい…」

修司は慌てて手を離し、剛一の容態を診る。

「大丈夫です。ただ、その…腹部と首を…」
「すまん…」
「いいえ、私が悪いんです。寝ているお父さんに手を差し伸べたから…」
「熟睡…してたんだな…俺は…。大丈夫か?」
「はい。…でも、これっきりにしてくださいね…稽古以外では、親父…
 本気なんですから…」
「…あぁ。…気を付ける…」
「いいえ、気を付けるのは、私です」
「…本当に…すまん…」

修司は、自分の手を見つめていた。




春樹が勤める派出所。
この日の夜。春樹の最後の勤務に街の人々が足を運んでくる。そして、笑顔で会話をし、その時間を過ごしていた。
たくさん問題を起こし、よく顔を出していた者、春樹に助けられた者、自殺を停められた者…。一人暮らしの寂しさを春樹と話す事で紛らわしていた者も集まってくる。
誰もが、春樹の最後の勤務を惜しんでいた。

「これからは、もっと危険な事に向かっていくんですね」
「まぁ、そうなりますね。でも、みなさんと離れることはありませんから。
 私は、この街で育ち、そして、過ごしていますからね」
「そうですよね。道のどこかで逢えるんだ」
「えぇ。仕事で張り込んでいる時以外なら、いつでも話しかけて下さい。
 私も話しかけますよ」
「それなら、寂しくないね」
「そうですね。…まぁ、でも、真北巡査のお陰で、こうして、みなさんと
 知り合えたし、楽しい時間も過ごせて、本当に感謝してます」
「何か遭ったら、心配してくださる。…遠く離れた家族よりも
 頼れますからね」

誰もが笑顔で話している。
春樹は思っていた。
自分が、派出所に来た頃は、街の人々の笑顔は少なく、道で逢っても、すれ違うだけだった。時には、喧嘩や睨み合いもあった。しかし、今。誰もが笑顔で挨拶を交わし、そして、喧嘩も減っていた。
春樹は、街の人たちを見つめていた。
輝く笑顔が、春樹の心を和ませていく。

笑顔で心が和むたび、春樹の心の奥底に眠る何かが、強化されていく。
その壁が壊れる日が、近づいていた。



(2004.4.28 第三部 第九話 UP)



Next story (第三部 第九話 続き K)



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※旧サイトでの外伝・連載期間:2003.10.11〜2007.12.28


※この物語は、どちゃん!オリジナルのものです。著作権はどちゃん!にあります。
※物語全てを著者に無断で、何かに掲載及び、使用することは、禁止しています。
※物語は、架空の物語です。物語内の登場人物名、場所、組織等は、実在のものとは全く関係ありません。
※物語内には、過激な表現や残酷な表現、大人の世界の表現があります。
 現実と架空の区別が付かない方、世間一般常識を間違って解釈している方、そして、
 人の痛みがわからない方は、申し訳御座いませんが、お引き取り下さいませ。
※尚、物語で主流となっているような組織団体を支持するものではありません。


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