任侠ファンタジー(?)小説『光と笑顔の新たな世界』 外伝
〜任侠に絆されて〜


第六部 『交錯編』
第二十話 雪が降る前に

春樹の表情が険しい……。
少し灯りが落とされた部屋に、春樹が立っていた。春樹の目の前には一人の男が座っていた。

「はぁ…」

その男が大きく息を吐いた。

「……無理ですか?」

春樹が、そっと尋ねると、男は、再び息を吐いて、春樹を見つめる。

「それで、真北は、どう過ごすつもりだ?」
「普通の暮らしを…」
「………お前には無理だ」
「どうしてですか?」
「今までの行動が語っているだろうが……ったく」

男は立ち上がり、ブラインドを上げた。
部屋に灯りが差し込む。眩しさに春樹は目を細めた。

「気持ちは解る。だけど、それを阿山の四代目が
 許すと思っているのか?」
「慶造とは、相談した結果です」
「いざとなれば、また……引き留めるだろうな」
「次はしない…そう言ってましたよ」
「…信じてるんだな……あの男を」
「えぇ。慶造なら、やり遂げますよ……俺が目指した世界を」

春樹の言葉は力強く、男は、ただ、春樹を見つめるだけだった。



春樹は、部屋を出る。静かにドアを閉め、その場に佇み息を吐く。

やってみないと…解らないだろうが……ったく。

舌打ちをして一歩踏み出した時だった。

「真北さん、こちらでしたか」

春樹に声を掛けてきたのは、特殊任務に就く中原だった。

「あまりこちらには来られないと耳にしておりましたので、驚きましたよ。
 笹崎さんに伝える時間が惜しいほど、緊急ですか? …まさか、
 芯くんの事を?」
「いいや。これからの俺の人生の事を相談に…ね」
「ほへ?!」
「それより、俺に何か?」
「あっ、その…芯くんの受験先と受験番号が解りましたよ」

中原の言葉に、春樹の表情は和らいだ。




春樹が運転する車が、特殊任務のある警視庁の裏口から出てきた。向かう先は、二、三度、足を運んだことがある場所。
先程、中原から伝えられた情報、それは、最愛の弟の受験先。そして、春樹が目指していた事もある教育大学だった。

芯くんと例の二人が揃って、願書を提出しに行ってましたよ。

すでに、帰宅したとも耳にしたが、芯が通う事を考えると、調べたくなるのが心情だった。
もし、敵が潜り込んでいたら…。

すでに身の安全は保証されているが、それでも心配な春樹だった。

教育大学の近くに車を停める。
講義の時間が終わったのか、帰宅する学生で溢れていた。

あの中を通うんだな…。

いつまでも、幼い印象があるのか、春樹は芯の姿を浮かべながら、様子を眺めていた。
すると、学生に紛れて、芯、航、そして翔の姿があった。どうやら、格闘技関係の部活の学生に目を付けられ、誘われている様子。芯は、困った表情をしながら、学生達から離れていく。航と翔も、芯を追いかけて離れていった。学生達は、諦めきれないような表情をして、芯たちとは別の方へと去っていく。

これは、大変だろうなぁ。

フッと笑みを浮かべた時だった。
春樹は視線を感じた。
目をやると、芯がこっちを観ている。航と翔も気付いたのか、芯に何かを話していた。

やばい、気付かれたか…。

春樹はサングラスを掛けた。
芯が近づいてくる。

春樹が、芯の行動を眺める光景は、特殊任務に就く男達には知れ渡る事。しかし、ここ数ヶ月、春樹の行動は禁止されていた。
時々見掛ける春樹の車。そして、以前、芯が居る場所で起こった事件がきっかけとなって、芯が、春樹の車に疑問を抱き始めているとの事。もしもの為に、春樹の行動を禁止していた。
既に居ないと思っての行動だった為、今、危機が迫っていた。
芯が、車の側にやって来た。スモークガラスで、中は見えないが、春樹はその場をどうすればいいのか、考え始めた。
車の側に立ち止まる芯。そして、運転席に向かって、声を掛けてきた。

「以前にも、こうして、見張っていましたよね? …阿山慶造と
 お知り合いの方……でしょう? 俺に…何か用ですか?」

やんわりと話しかける芯。春樹は、何も応えず、ただ、ガラスの向こうに見える芯を見つめていた。芯からは、春樹の姿は見えていない。しかし、運転席に誰かが居るのは解っている。芯は諦める事無く、話しかけてくる。

「あなたが何を思い、私のことを伺っているのかは解りませんが、
 私には過去は御座いません。私は、山本芯という高校生です。
 ……どうなんですか? 阿山組の関係者…でしょう?」

春樹は、応える言葉を探していた。
その時、翔が芯に声を掛け、

「すみません、ご迷惑を!!」

運転席に話しかける。そして、芯の腕を鷲掴みして、その場を去っていった。
芯は諦めきれないのか、翔の腕から逃れようと動いているが、航からも掴まれてしまい、とうとう諦めてしまったのか、三人揃って、その場を去っていった。

……解ってるよ…芯。……芯の事を想っての行動なんだ…。
もう、近づかないから…安心しろ

春樹はエンジンを掛け、サイドブレーキを下ろして、アクセルを踏んだ。
春樹の車が去って直ぐに、別の車が、その場に停まった。運転席の窓が開き、栄三が顔を出す。

「ありゃりゃ。どっちを追えばいいのかなぁ〜」

そう言って、とある場所を見上げた栄三。そこには、和輝の姿があった。和輝は一礼して、春樹が去っていった方を指さした。栄三は軽く頷いて、春樹とは別の方向へと車を走らせる。
少し走った所で、芯たちに追いついた。三人は、マンションへと入っていく。
そのマンションこそ、芯が住んでいるマンション。受験をする大学こそ、歩いて十分も掛からない所だった。
栄三は車を停めた。オートロックのマンションの為、中に入ることは出来ない。中に入るのを諦め、外から様子を伺おうと車から降り、マンションを見上げた。
見上げた場所は、ベランダ側。栄三は、一部屋一部屋様子を伺っていた。
すると、とある一室のベランダに、芯の姿を見つけた。
その表情は、不安げに見えた。
芯が下に目線を移した。

やばい……。

栄三と芯は目が合った。芯の表情が変わった。栄三は、さりげなく目線を反らし、車に乗った。そして、アクセルを踏み、去っていった。


ベランダに出た芯は、目線を感じ、階下を見下ろした。
一人の男と目が合った。男は、さりげなく目線を反らして車に乗り、去っていく。

「芯、どうした? 早く入れぇ〜寒い」

翔が声を掛けてくる。

「ん? あっ、すまん。空気の入れ換え終了ぅ〜」

そう言って、ベランダから部屋に戻る芯。ドアを閉め、カーテンを引く。

「さっきの様な行動は、本当に辞めてくれよ。もし、芯を狙ってる
 連中だったら、大変な事になってるだろうがっ」

いつになく、航の口調は荒かった。

「すまん。……ただ、卒業する前に、気になることは知っておきたいだけだよ」
「それでもなぁ〜」
「もう辞めておくよ。……で、本当に、ここに住むつもりか?」

芯が、なんとなく嫌そうな表情で尋ねる。

「あったり前だろぉ。ここからだと、十分も掛からないだろ?」
「それは、合格してからの話だろうがぁ〜」
「大丈夫だって。先生も範囲内だから、合格間違い無しと
 言ってただろぉ〜。それも三人揃って」
「はぁ〜あと四年も一緒かよぉ」

呆れたように芯が言う。

「腐れ縁…ってことで!」

明るい声で翔が応えた。

「そうだな。きっと、職場も一緒になるんだろうなぁ」

ちょっぴり嬉しそうに言う芯。

「そうなると、楽しいかもな!」

航が満面に笑顔を浮かべている。
そして、芯の部屋は、心弾む笑い声で包まれた。





阿山組・慶造の部屋。
栄三が、この日の春樹の行動を一部始終伝え終える。慶造は、口を一文字にして、遠くを見つめた。
無表情。
そんな表情で何かを考える慶造には、声を掛けることが出来ない。栄三は、慶造の言葉を、ただ、待っていた。

「見納め…って事…ないよな?」

慶造が言った。

「それは未だでしょう。今日は願書の提出だけのようでしたから」
「……となると合格を確認してからの行動になるか…」
「四代目」
「ん?」

軽く返事をする慶造。

「本当に、真北さんの意見を認めるんですか?」
「前から、そのつもりだったろが」
「それでも、お嬢様の事は…」
「真子を思っての考えだ。…八造くんも付いていくと応えた。
 後は、特殊任務の上が許可を出すのを待つだけだ。
 その前に、お前はどうするんだ、栄三」
「私は……親父と同じように…」
「小島の思いは、真北と同じだ。…そして、修司の思いもな…」

子供達には、同じ道を歩んで欲しくない。
その手を血で染めて欲しくない。

そういう思いは、慶造も同じ。そして、その思いは、子供達も知っている。

「解っております。でも、親父の体は…」
「ゆっくり養生すりゃぁ、治るんだけどなぁ〜。桂守さんや和輝さんが
 居るのに、どうして、あぁまでも動くんだよ……ったく」

慶造が嘆く。

「動いていないと、死んだ気分になるんでしょうね」
「……どこかの漫才師かよ……」
「はぁ…すみません……」

慶造が、テーブルの中央に置いている箱に手を伸ばし、中から煙草を取りだした。火を付け、一煙を吐く。

「真子は?」
「八やんが一緒です。…天地山から帰って来た途端、
 笑顔が消えたそうです」
「ここの空気を感じ取ったんだろうな。真北が相談してくるわけだ」
「刑事を辞めたら、真北さんは、何をするつもりでしょう…」
「恐らく昔の夢…教師に似た仕事を始めるだろうな」
「あっ、もしかして、教育大学を受け直そうと思っているとか……」

栄三が急に声を挙げる。

「…………………。………それもあり得るよな……」
「はい」

煙草をもみ消し、慶造は座り直す。そして、腕を組んで深刻に考え込み始めた。




組長室。
慶造は、勝司と一緒に書類に目を通していた。

「四代目、この書類は、再検討が必要かと思われますが、それでも
 許可をなさるのですか?」
「………。あぁ…」

勝司への返答は、なんとなく腑抜け……。

「…四代目」
「ん?」
「後は私が行いますので、今日は…」
「いいや、俺が目を通さないと駄目だろ? 山中こそ、休めよ。ここんとこ
 動きっぱなしで、休暇を取ってないだろ? 北野と若い衆を連れて
 羽を伸ばしてこい」
「いいえ、それは…」
「勝司…」

慶造は凄みを利かせて勝司を睨む。

あっ…その……四代目……。

慶造の眼差しに弱腰になる勝司は、

「かしこまりました…」

そう言って、慶造が仕事をしやすいようにと、デスクの書類を振り分けて立ち上がり、部屋を出て行った。
一人になった慶造は、気を抜くように背もたれにもたれ掛かって、背伸びをした。

のぉんびりしたいんでなぁ〜。
山中は真面目だから、こっちが滅入るよ…。

煙草に火を付け、再び書類に目を通す。先程、勝司が尋ねてきた書類を手に取った。

ま、これは、真北が反対するから、気にすることないって。

いつにない素早さで書類に目を通し、そして振り分ける。
ドアがノックされた。

『四代目、真北さんが帰られました』

組員がドア越しに告げる。

「あぁ、解った」

慶造の言葉と共に組員は去っていく。その組員は廊下で春樹とすれ違ったのか、元気よく挨拶をしていた。春樹が組長室の前を通り過ぎるのが解った。

真っ先に…真子かよ…。

舌打ちをしながら、書類をまとめて手に取り、銜え煙草のまま、組長室を出て行った。



春樹は、真子の部屋の前に来る。息を整え、そしてドアをノックする。

「真子ちゃん、ただいま」

春樹の声を聞いたのか、真子がドアを開けて廊下に顔を出した。

「お帰りなさいませ」
「真子ちゃん、私には、そのようにしなくても良いと言ったのになぁ」

ちょっぴり寂しげに言う春樹に、真子は首をすくめ、

「ごめんなさい…その…」
「ん?」

言いにくそうな真子に気付き、春樹は、そっと頭を撫でていた。部屋のデスクに八造の姿があった。

「勉強中に、すまんな、八造くん」
「いいえ、休憩中でしたので」
「そっか」

春樹は、真子を抱きかかえて真子の部屋に入ってくる。

「今日は、もういいだろう?」

八造に話しかけるその眼差しは、真子と一緒に過ごしたいというのがありありと解るもの。八造は反論出来ずに、

「そうですね。お嬢様、今日は終わります。明日、復習をしますので、
 解らないところは、真北さんにお尋ね下さい」
「かしこまりました。八造さん、ありがとうございました」

春樹に抱きかかえられたまま、真子が言った。

「じゃぁ、真子ちゃん、出掛けようか?」
「いいの?」

突然の春樹の言葉に、真子は驚いていた。

「久しぶりに夕日でも見に行くか?」

真子の表情が輝いた。

「はい!」

そして、元気よく返事をした。



春樹と真子は、河川敷に来ていた。夕日までまだ時間があるが、土手に腰を掛けて、視野一杯に広がる空を眺めていた。
時期は一月の下旬。寒さが肌に突き刺さるものの、春樹は気に留めていなかった。
真子が側に居るだけで、心が温まっていた。
そして、思い出す事もある。
春樹は、真子を見つめた。
真子は手を掲げて、空に浮かぶ雲を掴もうとしている。

「真子ちゃん、どうした?」
「…雲……掴めないな…と思って……」
「そうだな。私も掴めないよ」
「まきたんでも…無理なんだ」
「えぇ。私でも出来ないことがありますからね」
「何でも出来ると思ってた。……まきたん」
「はい」
「私ね……」

真子は、そう言ったっきり、何も言わなくなった。真子の言葉を待っていた春樹は、耳を傾けている。

「真子ちゃん。私には何でも相談して下さい。慶造にも
 八造くんにも言えない事。…八造くんに言われたでしょう?
 心に秘めていては、体に悪いと。…だから…」
「……お父様と………離れないと駄目なの?」
「真子ちゃん…」
「……お父様……哀しそうだから…」

慶造の声を…?

春樹の心の声に反応したのか、真子が振り返り、そっと頷いた。

「だけど、お父様…無理してるの…。まきたんに……」
「解ってるよ。…でも、真子ちゃんの事を想っての、慶造の考えだから。
 私は、慶造に従うしか出来ないよ」
「嫌じゃないの?」
「私は、真子ちゃんと一緒に居ることが好きですから。…真子ちゃんの
 お話を聞くのも好き…そして、笑顔も好きだから。…真子ちゃんが
 ふくれっ面になる所も、八造くんと楽しく過ごしている姿も、好きだよ。
 だって、恋人同士でしょう?」

優しく微笑む春樹。

「でもね、真子ちゃんが哀しそうにしている姿は…苦手だな。
 どう声を掛けて良いのか、悩んでしまう」
「まきたん。…ごめんなさい。…私……怖くて……」
「私が守ると言っても?」

真子は首を横に振る。

「違うの…私を守って、……また………」

真子は何かを思い出したのか、体を激しく震わせた。

真子ちゃん!

春樹は真子の震えを止めるかのように力強く抱きしめる。

「ごめん……」

春樹の声は、真子の心を震わせた。
真子の頬を涙が伝う。

「……これ以上、誰も傷つかないから。…だから、真子ちゃん、
 泣かないで欲しい。真子ちゃんが無事に過ごせるように、そして、
 周りの者も無事に過ごせるようにと、慶造が考えた事だから」
「お父様が怪我をして、そして、…ママのようになったら……
 私……私……!!! まきたん…!」

真子は、春樹の胸に顔を埋めて、激しく泣き始めた。

真子ちゃん、解って欲しい。慶造は、真子ちゃんの為に
その道を選んだんだから。誰も哀しむことのないように。
そして、笑顔で過ごせるように…と。…だから、真子ちゃん。

心の声で、真子に語りかける春樹。それと同時に、春樹の強い想いも伝わってくる真子は、少しずつ落ち着きを取り戻していく。

しばらくの間だけだから。…我慢しような。

真子は、そっと頷いた。
夕焼けが、二人を真っ赤に照らし出す。
明日は雪か……。




夜。春樹と慶造は、またしても縁側に腰を掛けて、煙草を吹かしていた。

「何も、追いかけてくることないだろが」

春樹がふてくされたように言った。

「俺に何も言わずに出掛けるからだ」

それに対抗するかのように、慶造が応える。

「真子の所に行く前に、俺に報告が先だろ?」
「五月蠅い。お前にいちいち伝えなくても解ってるだろがっ」
「それでも通り道なんだから、何か一言あっても、いいだろう?」
「嫌なこった」

春樹は、煙草をもみ消した。
雪がちらちらと降り始める。

「やっぱり降ってきたな…」

春樹が言うと、慶造は空を見上げ、

「明日は積もってるだろうな」

静かに言った。

「あぁ。真子ちゃんが喜ぶよ。…俺、明日休暇だな…。
 まっ、熱を出さない程度にはしゃぐとするかぁ」

真子との楽しい時間を想像したのか、フッと笑う春樹だった。しかし、慶造は、一点を見つめ、何かを考え込んでいた。意を決したのか、春樹に声を掛ける。

「…なぁ、真北」
「ん?」
「お前…受験するんか?」

慶造の質問に、この日の行動を付けられていた事に気付く春樹。

「何をだ?」
「教育大学。すまんが、今日の行動…付けさせていた」
「ただ、懐かしく思っただけだって。知ってるだろが。俺が今の
 仕事に就く前に、目指していたって事。それでだよ」
「これからの事を考えて、刑事辞めて教師になるんかと思ったんだが、
 違うのか?」

慶造の言葉に、春樹は一服吸い終えてから、応える。

「そういう考えもあるよな。……でも……まだ決めていない。
 それは…」
「…ん?」
「……慶造…。お前の気持ち次第だよ」
「俺?」
「真子ちゃんを説得する身にもなってくれよ。真子ちゃんはな…」

そこまで言って、春樹は口を噤む。

まきたん…私の気持ち…。お父様には内緒だからね。
お父様が迷うから……だから…。

帰りの車で、真子が愁いに満ちた眼差しで、春樹に言った。それを思い出した春樹は、何かを誤魔化すかのように、煙草に火を付けた。

「おい真北。俺に隠し事か?」
「真子ちゃんと内緒事ぉ〜」
「俺が父親だぞぉ」
「知らんわい」

あぐらを掻いて、銜え煙草でそう言った春樹。
思わず誰かを感じ取る慶造は、項垂れてしまった。

「まぁ、いいさ。なるようになるんだろ?」

慶造も春樹と同じように、あぐらを掻いて銜え煙草でそう言った。

「…ったく…」

春樹は笑い出す。それに釣られて慶造も笑い出していた。
雪は少しずつ、辺りを真っ白に染め始めていった。



次の日、雪に喜び、春樹と一緒に庭ではしゃいでしまった真子。
もちろん、その次の日に熱を出してしまったのは言うまでもない……。



(2005.5.28 第六部 第二十話 UP)







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※旧サイトでの外伝・連載期間:2003.10.11〜2007.12.28


※この物語は、どちゃん!オリジナルのものです。著作権はどちゃん!にあります。
※物語全てを著者に無断で、何かに掲載及び、使用することは、禁止しています。
※物語は、架空の物語です。物語内の登場人物名、場所、組織等は、実在のものとは全く関係ありません。
※物語内には、過激な表現や残酷な表現、大人の世界の表現があります。
 現実と架空の区別が付かない方、世間一般常識を間違って解釈している方、そして、
 人の痛みがわからない方は、申し訳御座いませんが、お引き取り下さいませ。
※尚、物語で主流となっているような組織団体を支持するものではありません。


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