〜その16〜 びりっ。びりっ。びりっ。 おねぇちゃんは、新聞紙を千切っている。 びりっ。びりっ。びりっ。 おねぇちゃんは、新聞紙を千切っている。 びりっ。びりっ。びりっ。 おねぇちゃんは、新聞紙を千切っている。 びりっ。びりっ。びりっ。 びりっ。びりっ。びりっ。 遊んでくれない。 びりっ。びりっ。びりっ。 びりっ。びりっ。びりっ。 おねぇちゃん、遊ぼうよ。 タケちゃんが、そんな目で、目の前の テーブルの上にちょこんと座っている。 「あとで」 びりっ。びりっ。びりっ。 タケちゃんは、あきらめたのか テーブルから降りた。 ひらひらひらぁ〜〜〜 おねぇちゃんが千切っている新聞紙が 一枚、ひらひらと離れたところに舞っていった。 「……!」 次の瞬間、タケちゃんは、その一枚を追いかけて 走り回った。 ダダダダダ! びりっ。びりっ。 ダダダダダ! びりっ。びりっ。 ダダダダダ! ばっさぁ〜っ!!! 「こらぁ〜っ!!!」 なんと、タケちゃん、勢いが余ったのか、 それともわざとなのか、おねぇちゃんが築いた 千切っている新聞紙の山に突っ込んできた おねぇちゃんの周りには、 短冊状に千切られた新聞紙が散乱っ! 目が点になっているおねぇちゃん。 それとは反対に、楽しそうにはしゃぐタケちゃん。 ちょっと待て、タケちゃん。 その新聞紙は、きみのトイレ用の紙なんだよ。 散らかさないでくれよぉ。 「もぉ〜っ!!」 そう言いながら、新聞紙をかき集めたおねぇちゃん。 再び築き上げた新聞紙の山。 びりっ。びりっ。びりっ。 おねぇちゃんは、新聞紙を千切っている。 ダダダダダ! ばっさぁ〜っ!!!! おねぇちゃんの新聞紙の山は、再び、タケちゃんに 崩されたのだった。 ダダダダダ・・・・・。 ・・・・・・びりっ。びりっ。びりっ。 2017.2.22 改訂版UP どちゃん!著 |