〜その19〜 じゃれあいにも慣れた。 つめにも慣れた。 でも、引っ掻き傷は、たくさん、たくさん…。 同じような引っ掻き傷をつけている人を見るたび、 この人も、ネコを飼っているのかな? と思うようになった。 しかし、おねぇちゃんにも、理解できない タケちゃんの行動があった ガッガッガッガッ!! 突然の変な音におどろいたおねぇちゃん 音の方を観た。 「何してんの!!」 おねぇちゃんの言葉に振り返るタケちゃん ガッガッガッガッ!! タケちゃんは、絨毯の下に両前足を突っ込んでいた。 何かをさぐっているようだった。 両前足だけを突っ込んでいるものだから、 タケちゃんの首に絨毯の端が!!! それでも続けるタケちゃん。 一体、絨毯の下には、何があるっていうんだっ!!! 「やめなさぁ〜い!!」 おねぇちゃんは、タケちゃんを抱きかかえた。 タケちゃんは、シュンとした顔で おねぇちゃんを見つめていた。 「楽しいの?」 おねぇちゃんは、タケちゃんを絨毯の前に下ろしてみた。 ガッガッガッ! タケちゃんは、再び 絨毯の下に両前足を突っ込んだ。 後日、タケちゃんが眠っているとき、 おねぇちゃんは、絨毯の下を覗いてみた。 そこには、何も無かった……。 2018.3.10 改訂版UP どちゃん!著 |