2015.2.22 UP

にゃんこのタケちゃん物語
〜その1〜

きみたちは、6つ子でうまれた。シャム系、クロ系、ミケ系の3種類。
その中から、1匹もらうと約束していたので、その日は、逢いに行った。
きみたちは、この世に来て、まだ、1ヶ月ちょっと。
こたつの中から、ぞろぞろと出て来た。そして、私のひざのうえに、次々と乗った。
私のひざに、きみたち全員が乗ることができた。

その中で、シャム系の男の子をもらうことになっていた。
その子の顔は、ちょっと、特長があった。

きみは、シャム系の女の子。
ひげをストーブで、焼いて、短くなっていた。
きみは、眠たかったのか、私のひざの上で、眠ってしまった。
私は、帰ろうとしたが、きみが、あまりにもすやすや寝ているので、
なかなか帰れなかった。

「きみは、私の家に来ないんだよ」

そう言って、私は、その場を去った。


そして、数日後……。

私の家に来たのは、
きみだった。
私のひざが、そんなに居心地がよかったのか、
きみから、私の家に来たかったのか、わからないけど、
きみが、私の家にやってきた。

片方のひげとまつげが、短い、きみが。

私が、中学三年生になる2日前。3月31日。
きみは、その日から『タケちゃん』とよばれるようになった。



タケちゃんが、私の家に来た日の夜、ひとりで、寝れるのか心配だった。
でも、きみは、茶色の小さな毛布と、小さなかごの中で、すやすやと寝ていた。
朝。
タケちゃんの顔を見て、安心した。

「おはよう」

声を掛けると、ゆっくりとかごから出てくるタケちゃん。
でも、その日、私は、友達と遊びに行った。
タケちゃんのことが、気になりながら。
初めて飼う、ねこ。
なかよくやって、いけるかなぁ、と少し不安になりながら。


「ただいま」

タケちゃんは、かごの中。
まだ、お帰りとは言ってもらえなかったけど、
かわいいその寝顔は、不安を取り除いてくれた。

タケちゃん用のかごを用意していたのに、タケちゃんは、
その日の夜から、私のベッドで、一緒に寝ることになった。


2015.2.22 改訂版UP どちゃん!著


NEXT (その2)

にゃんこのタケちゃん物語 TOP



Dream Dochan tono


Dream Dochan tono サイト内(dreamdochantono.com)の情報や全てのファイルは
無断転載・無断使用・無断複製・無断加工・無断ダウンロードなど
管理人に無断で行う事は禁止!
です。
著作権は、Dream Dochan tono の管理人・どちゃん!にあります。



Copyright(C)  Dream Dochan tono 管理者:どちゃん! All Rights Reserved.