〜その2〜 おそるおそる手を出すおねぇちゃん。 やっぱり痛い。 それは、そうだ。 子猫の爪は、小さくて、鋭い。 がりっ。 あぁ、またやられた。 じわじわとにじみ出てくる赤いもの。それも、3本。 これぞまさしく、出血大サービス! おそるおそる手を出してみるおねぇちゃん。 今度は、服の袖が守ってくれている。 がりっ。 服の間から、鋭い爪が、肌にささった。 あかん、痛すぎる。 その夜、タケちゃんをひざで挟み、小さな手をつかみ、 嫌がるタケちゃんをなだめながら、タケちゃんの爪を切った。 『これで、痛くないはずだ』 甘かった。ほんとに甘かった。 爪を切って、平らにしたものの、太さは、鋭い爪の時より、太い。 だから、3本線も太くなった。 またまた、出血大サービス……。 こんなサービスは、いやだな。 2015.2.22 改訂版UP どちゃん!著 |