〜その12〜 タケちゃんは、寝ている。 これぞ、『丸くなる』という寝方だ。 ほんとに丸くなるんだ、丸いなぁ。 しかし、そんなタケちゃんも、暑いときは、 伸びていた。 そんなに胴が長いとは思わなかった。 長いしっぽが動いている。 起きているのかなぁ。 おねぇちゃんは、じっと見つめている。 おぉっ! ひげがピクッと!ピクピクッと!! なんだなんだ?!?! おねぇちゃんは、そのひげを触ってみる。 あららぁ〜。 タケちゃんは、前足で顔を覆ってしまった。 ちょっと伸びをして、ため息をついて 再び眠ってしまったようだ。 おねぇちゃんは、それでも、見つめていた。 かなり時がたった。 それでもおねぇちゃんはタケちゃんを見つめていた。 飽きない。 不思議と飽きないのだった。 いつおもしろい動きをするのか、楽しみだった。 フニョォッ! な、なに?!?! それは、タケちゃんの寝言だった。 それにしても変な鳴き声だなぁ。 その声に驚いたのか、タケちゃんは、 寝ぼけ眼で顔を上げた。 きょろきょろしているタケちゃん。 おねぇちゃんの顔を見て、安心したように 眠ってしまった。 おねぇちゃんは、なんだか、楽しかった。 見飽きないタケちゃんの寝姿。 しかし、そのひねった体制で眠るのは、よくないよ。 だからおねぇちゃん、タケちゃんのふさふさした おなかの毛を触ってしまうんだよ!! もっと、警戒心を持ちなさいっ!!! 2016.2.22 改訂版UP どちゃん!著 |